こんにちは。静岡の婚活・結婚相談所 JOYマリッジ.comの結婚カウンセラー 八木です。
「相手の話をよく聞きましょう」
「傾聴力が大事ですよ」
婚活のアドバイスとして、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。これはその通りで、相手の話にきちんと耳を傾けられることは、大きな魅力です。
ただ、「聞き上手でいよう」と意識するあまり、自分のことをほとんど話さないままお見合いが終わってしまうこともあるんです。そうなると、お相手からは「感じのいい人だったけれど、何を考えているのか分からなかった」と受け取られてしまう可能性があります。
今回は、傾聴と自己開示のバランスについて、お見合いの場面を例にお話しします。
感じの良い聞き役なのに「何を考えているか分からない」と思われる理由
お見合いが終わると、会員さんから感想の報告をいただきます。その中でお断りの理由として圧倒的に多いのが、「自分の話ばかりされました」「私に対する質問がありませんでした」「興味がなさそうでした」というものなんです。
自分の話ばかりするのも、お相手に興味を持たないのも、どちらもうまくいきにくいですよね。
前者は「聞いてもらえなかった」、後者は「関心を持たれていない」という印象につながってしまいます。
そしてもうひとつ、見落とされやすいのが、相手の話をしっかり聞いて、質問もして、感じよく進めたのに、自分のことはほとんど話さなかったというケースです。
お相手の側から見ると、その方のライフスタイルも、価値観も、好きなものも分からないまま1時間が終わってしまいます。「いい人そうだけれど、どんな人なのか想像できない」。これでは、また会ってみたいという気持ちが育ちにくいんです。
お見合いのあとに交際希望を出すかどうかは、「もうちょっと話してみたい」と思えるかどうかが基準になります。ところが、自分のことが伝わっていなければ、そう思ってもらうきっかけそのものが作れません。傾聴はもちろん大切です。そのうえで、相手が知りたいであろう情報を、会話の流れの中で適度にお渡しすること。この両方があって、はじめて会話のキャッチボールになるんですよね。
自己開示は「自分語り」ではありません
自己開示と聞くと、自分のことをたくさん話すこと、と思われがちです。でも、私が考える自己開示はそうではありません。相手の話の中に、かすかな共通点を見つけて、それをフックに、自分に興味を持ってもらえそうなことを少しだけ話す。これが自己開示です。
たとえば、こんな会話があったらどうでしょう。
Aさん「会社の同僚に誘われて、ボルダリングにハマっているんです」
Bさん「ボルダリングって難しそうですよね。私は運動習慣がなくて、腕力にも脚力にも自信がないんですけど、ちょっとやってみたいなと気になっていました」
Aさん「やっているうちについてきますよ。コツの部分も大きいんです。最近は毎週末に行っているので、よかったら素人ですがお教えしますよ」
Bさん「ありがとうございます。ぜひ行ってみたいです。スポーツではないんですが、山登りは好きで、友人と年に何度か行くんです。その体力づくりにも役立ちそうですね」
この短いやり取りの中に、実はたくさんの自己開示が詰まっています。
Aさんは、同僚との関係が良好なこと、休日に体を動かしていること、人に教えてあげる面倒見の良さがあること。Bさんは、運動に自信がないと素直に言える正直さ、新しいことへの好奇心、山登りが好きなこと、友人と出かける人であること。しかも二人とも、相手の話をいったん受け取ってから、自分のことを少し足しています。
一方で、こんな会話だとどうでしょうか。
Aさん「最近はボルダリングにハマっています」
Bさん「珍しい趣味ですね。私は運動が苦手なので、全然やったことがないです」
Aさん「そうなんですね。Bさんは趣味はありますか?」
Bさん「山登りをたまにするくらいで、趣味と言えるほどではないです」
質問と答えは成り立っているのに、話がまったく広がりません。
Bさんは、せっかくの共通点になりそうな山登りを「趣味と言えない」と引っ込めてしまっています。Aさんも、Bさんが何を考えている人なのか、つかめないままです。
この「さじ加減」が、すごく大事なんです。もうひとつ気をつけたいのは、自己開示をしたいあまりに、相手の話を奪ってしまうこと。「私もボルダリング大好きで、この前も…」と自分の話にすっかり切り替えてしまうと、相手が話していたことが置き去りになります。自己開示は、相手の話を受け止めたうえで、ひとこと添えて、また相手に返すところまでがセットです。
聞いてもらえた安心感が、自分を話す気持ちを引き出す
ある会員さんが、入会を決めてくださったときに、「丁寧にお話を聞いてくださって、安心してお任せできると思いました」と伝えてくださったことがありました。話を聞いてもらえた、という安心感が、人の心を開く最初の一歩になるんだなと、改めて感じた出来事です。
その方は、その後のプロフィール作りの段階で「自己PRに何を書けばいいのか分かりません」と悩んでいました。そこで私は、「この人はこんな考え方をする人なんだ」「友人とはこんなふうに付き合う人なんだ」と、お相手が想像できるような具体的なエピソードを書いてほしいとお伝えしました。ご本人は「具体的に相手が想像できるように書くといいんですね」と受け取ってくださって、普段の暮らしや大切にしていることが伝わるプロフィールに仕上がりました。
その後のお見合いで、お相手から届いたフィードバックが印象的でした。「自分の話にも興味を持って聴いてくださって嬉しかった」という言葉と、「話しにくそうなことも素直に話してくださって、表裏のない誠実な方だと思った」という言葉の両方があったんです。聞くことも、自分を伝えることも、どちらも評価されていたということですよね。
この「聞くこと」と「話すこと」の関係は、心理学の研究でも調べられています。自己開示と好意の関係を整理したCollins & Miller(1994)のメタ分析では、親密な自己開示をする人は好かれやすいこと、人は好意を持つ相手により多く自己開示すること、そして自分に開示してくれた相手を好きになりやすいことの3つが見られたと報告されています(出典:Psychological Bulletin)。相手が話してくれたから、自分も話したくなる。自分が話したら、相手も心を開いてくれる。この循環が、会話の中で自然に起きているわけです。
今日から使える、会話のキャッチボールの作り方
では、実際のお見合いや初回デートで、どうすれば聞くことと話すことのバランスが取れるのでしょうか。難しく考えなくて大丈夫です。次の3つの流れを意識してみてください。
ひとつめは、相手の話をいったん受け取ること。「それは楽しそうですね」「そうなんですね」と、気持ちを返すだけでも十分です。
ふたつめは、相手の話の中に、ほんの小さな共通点を探すこと。同じ趣味でなくても、「運動は苦手だけど気になる」「食べるのは好き」といった、かすかな接点で構いません。そして、その接点にひとこと自分のことを添えます。「私はこうなんです」と、短く。長く語る必要はありません。
みっつめは、その話を相手に返すこと。「〇〇さんは、どうですか?」と、相手が答えやすい形で質問を添えると、また相手の話が広がっていきます。
もうひとつ、事前にできる準備があります。プロフィールの写真や自己PRに、会話のきっかけになる材料を置いておくことです。
たとえば、景色の写真でも、どこで撮ったものか分からなければ、お相手は話を振りにくいですよね。何をしているときの写真なのか、どんな場面なのかが伝わる写真なら、そこから話が広がります。あらかじめ自分の話題を用意しておくことも、自己開示の準備のひとつなんです。
最初から完璧にできる必要はありません。最初のお見合いは練習のつもりで大丈夫ですよ、と私はいつも会員さんにお伝えしています。会話の中で、少しずつ自分を出していく。そのさじ加減を、一緒に練習していきましょう。
あなたの魅力は、きっとまだ十分に伝わっていないと思います。
JOYマリッジ.comでは、あなたの個性や強みを丁寧に掘り起こし、理想のお相手の心に響くプロフィールを一緒に作り上げます。
婚活のスタートダッシュを、ここから切りましょう。








