こんにちは。静岡の婚活・結婚相談所 JOYマリッジ.comの結婚カウンセラー 八木です。
「交際経験があるだけ恵まれている」「あんな相手なら独身でいる方がいい」「妥協して結婚するくらいなら一生独身の方がまし」「誰かに気を遣って暮らすなら一人暮らしの方が楽」。このような「〇〇の方がマシ」という思考パターンに心当たりはありませんか?婚活カウンセラーとして多くの方と向き合う中で、このような考え方が婚活のスタートを妨げているケースに出会うことがあります。
心理学で解説する「酸っぱい葡萄」のメカニズム
この思考パターンは、心理学の世界で「酸っぱい葡萄」として知られる現象です。イソップ童話に登場する狐の物語から名付けられたこの理論では、狐が手の届かない葡萄を「どうせあれは酸っぱいに違いない」と自己正当化する様子が描かれています。この寓話が転じて、「酸っぱい葡萄(sour grapes)」という言葉は、手に入らないものを価値がないと決めつけることで、自分の能力不足から目を背ける心理的な防衛反応を指すようになりました。
手に入れたいと思っていた対象が手に入らないと判断した瞬間、人は無意識のうちにその対象の価値を下げようとします。「あれは大したものじゃない」「自分には必要ない」と考えることで、自分の能力や状況と向き合わずに済ませようとするのです。心理学者フロイトはこれを「防衛機制」の一種として、また社会心理学では「認知的不協和」の典型例として扱っています。
興味深いのは、イソップ童話の狐は実際に葡萄を取ろうとジャンプしてチャレンジしていることです。努力した上で届かなかったからこそ、自分を慰めるために「酸っぱい」と言い聞かせたのです。努力する姿勢そのものは、決して否定されるべきものではありません。
チャレンジする前に答えを出していませんか
それでは、結婚や婚活についてはどうでしょうか。先ほど挙げた「〇〇の方がマシ」という考え方で、行動を起こす前から可能性を閉ざしてしまってはいないでしょうか。
婚活でこのような思考に陥っている方を見ると、ご自身の市場価値や可能性を必要以上に低く評価しているように感じることがあります。それは「頑張っても結果は出ない」という、挑戦する前からの思い込みではないでしょうか。
イソップ童話の狐の行動を整理すると、「葡萄が欲しい(願望)」→「ジャンプして取ろうとする(実行)」→「取れなかったから酸っぱいはず(解釈)」という3つのステップを踏んでいます。ところが「〇〇の方がマシ」という思考に囚われている方は、この一連のプロセスをすべて頭の中で完結させてしまい、実際の行動と結びついていないケースが多いのです。
何も始めていない、動いてもいない段階で、うまくいかない未来を想定して心を守ろうとするのは、あまりにもったいないことです。自己防衛的な考え方をするのは、実際に行動してからでも遅くはないはずです。
データが語る「行動する人たち」の増加
ここ数年の結婚相談所利用状況を見ると、特に若い年代での利用者が顕著に増えています。IBJの統計では、2019年との比較において、20代の新規入会者は2.5倍、30代は1.8倍という大幅な伸びを記録しており、若年層が結婚相談所を積極的に選択していることが分かります。
この変化の要因として、マッチングアプリが一般化したことで「デジタルでの出会い」に対する心理的ハードルが下がり、さらに本気度の高い出会いを求めて結婚相談所へシフトする人が増えている点が挙げられます。また、20代・30代の価値観として、キャリアプランやライフデザインを戦略的に考える傾向が強まっており、結婚や出産のタイミングを計画的に設計したいというニーズが高まっています。こうした「計画的な婚活」を希望する層にとって、効率性と信頼性を兼ね備えた結婚相談所は、極めて合理的な選択肢となっているのです。
このデータが示しているのは、「努力は報われない」という考えではなく、「早く気づいて行動した人から成果を得ている」という現実です。「〇〇の方がマシ」と立ち止まっている間にも、勇気を出して一歩を踏み出した人たちが、着実に理想のパートナーとの出会いを手にしているのです。
勇気ある一歩があなたの未来を変える
「条件を妥協するくらいなら独身でいい」「誰かと暮らすより一人の方が気楽」。そう思う気持ちも理解できます。しかし、それは本当にあなたが心の底から望んでいる人生でしょうか。もしかすると、傷つくリスクを避けるために、無意識に自分自身にストップをかけているだけかもしれません。
JOYマリッジ.comでは、会員さま一人ひとりのお気持ちを何よりも大切にし、親身に寄り添うサポートを提供しています。婚活は決して一人で悩みながら進めるものではありません。迷いや不安を感じたときこそ、プロのカウンセラーに相談してみてください。ほんの少しの勇気で、見える景色は大きく変わります。
何も行動せずに「〇〇の方がマシ」という思考で自分を守り続けるのか、それとも可能性を信じて踏み出してみるのか。この選択が、10年後、20年後のあなたの人生を決定づけることになるでしょう。まずは小さな勇気を持って、最初の一歩を踏み出してみませんか。


