こんにちは。静岡の婚活・結婚相談所 JOYマリッジ.comの結婚カウンセラー 八木です。
日本の結婚事情が大きく変化しています。2010年の時点で男性の生涯未婚率は20.14%でしたが、2020年には約28%にまで上昇しました。わずか10年で約8%も増加し、今や男性の3.5人に1人が50歳時点で一度も結婚していない計算になります。女性も同様に、2010年の10.61%から2020年には約18%へと上昇しています。さらに驚くべきことに、このままの推移が続けば、2030年には男性の3人に1人、女性の4人に1人が生涯未婚者になると予測されているのです。
この数字だけを見ると、「結婚できない人が増えている」と感じてしまうかもしれません。しかし、結婚カウンセラーとして多くの方と接する中で、この現象の本質はもっと複雑であることが見えてきます。今日は、最新のデータをもとに、結婚観の変化と婚活を考えている方に知っていただきたいことをお話しします。
「結婚できない」のか「結婚しない」のか
注目すべきは、結婚願望そのものが確実に減少しているという事実です。国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、「いずれ結婚するつもり」と答えた独身者の割合は、2015年には男性85.7%、女性89.3%でしたが、最新の調査では男性81.4%、女性84.3%に減少しています。一方で、「一生結婚するつもりはない」と答えた方は、男性17.3%、女性14.6%と、2000年以降増加傾向が続いています。
この調査は「いずれ結婚するつもり」と「一生結婚するつもりはない」の二択での回答ですが、より詳細な別の調査を見ると、未婚男性の結婚に対する意識は「今すぐ結婚したい」から「特に結婚願望がない」まで、実にさまざまであることが分かります。つまり、生涯未婚率の上昇は、単に「結婚できない」のではなく、「結婚を選択しない人が増えた」という事実が大きく影響しているのです。これは決して否定的な意味ではありません。価値観が多様化し、結婚という選択肢だけが「正しい人生」ではなくなってきた証拠といえるでしょう。
年収と結婚の関係について知っておくべきこと
婚活の現場でよく耳にするのが、「年収が低いから結婚できない」という声です。確かに、統計を見ると年収が高い男性ほど既婚率は高くなっています。しかし、ここで見落とされがちな重要なデータがあります。それは、どの年収帯でも「既婚」と「恋人あり」を合わせた割合は50%近くになっているという事実です。つまり、年収が低くても恋愛関係を築いている男性は多く存在するのです。
問題は、恋愛はできても結婚に踏み切れないケースが多いということです。最新の調査では、結婚の意思がある独身者に1年以内に結婚する際の障害を尋ねたところ、男性の47.5%、女性の43.0%が「結婚資金」を最大の障害として挙げています。2010年代前半の調査と比較しても、この割合は増加傾向にあり、経済的な理由で結婚をためらう方が増えていることがわかります。
結婚情報誌などを見ると、挙式・披露宴、婚約関連費用、新生活準備などを合わせて600万円以上必要と書かれていることもあります。しかし、冷静に考えてみてください。法律上、結婚するために必要なのは婚姻届を役所に提出することだけです。結婚式も指輪も新婚旅行も、法的には不要なのです。
これからの結婚と家族のあり方
結婚カウンセラーとして日々感じているのは、結婚や家族のあり方が大きく変化しているということです。実は、独身でいることのメリットとして「行動や生き方が自由」と答える方は、1987年の調査の時点ですでに最も多く、最新の調査でも男性70.6%、女性78.7%と依然としてトップを維持しています。また、「家族を養う責任が発生しない」ことをメリットとして挙げる方も、男性27.7%、女性24.1%と、2015年の調査よりも増加しています。
この背景には、女性の社会進出による価値観の変化があります。男女雇用機会均等法の制定以降、女性の働き方は大きく変わり、男性と同じように働いて生活費を稼ぐ女性が増えました。その結果、「女性は結婚して家庭に入り、夫に養ってもらう」という従来の価値観から、「仕事を重視し、自立した生活を送る」という価値観へと変化していったのです。
かつての「男性が稼ぎ、女性が家庭を守る」というモデルは、今や数ある家族の形の一つになりました。共働き世帯、専業主夫のいる家庭、ひとり親世帯、再婚家庭など、家族の形は実に多様です。そして、独身のまま充実した人生を送る選択も、もちろん尊重されるべきです。実際、「ソロ活」という言葉も生まれ、一人で外食やレジャーを楽しむ人が増えています。調査によると、この1年間に一人でお出かけやレジャーに行ったことがある人は42%、一人で外食をしたことがある人は男性58%、女性40%にのぼります。
大切なのは、自分になじみのある家族像だけを「正しい」と考えず、さまざまな価値観を認め合うことです。婚活をしている方の中には、「こうあるべき」という固定観念に縛られて、かえって可能性を狭めてしまっている方もいらっしゃいます。例えば、「結婚式は絶対に挙げなければならない」「年収○○万円以上でなければ結婚できない」といった思い込みです。もちろん、盛大な結婚式を挙げたい、経済的に余裕を持って結婚したいという希望は素晴らしいことです。しかし、それが「絶対条件」になってしまうと、本当に大切なもの、つまり「一緒に人生を歩みたいと思える相手」を見つけることが後回しになってしまいます。
婚活カウンセラーとして伝えたいこと
興味深いデータがあります。25歳以上の独身者が独身でいる理由として最も多く挙げているのが「適当な相手がいない」というもので、25~34歳では男性の43.3%、女性の48.1%がこの理由を挙げています。裏を返せば、約半数の方は「理想的な相手が見つかれば結婚しても良い」と考えているということです。
ここで重要なのは、「適当な相手」とは何かを見極めることです。私が会員さまにお伝えしているのは、「自分にとっての結婚の意味」を明確にすることの大切さです。なぜ結婚したいのか、結婚生活で何を大切にしたいのか、どんなパートナーシップを築きたいのか。これらを具体的にイメージすることで、本当に自分に合った相手が見えてきます。
そして、世間一般の「結婚のイメージ」に振り回されず、二人らしい結婚の形を考えていくことが大切です。結婚式を挙げるかどうか、どんな働き方をするか、どこに住むか。これらは全て、お二人で話し合って決めていくものです。「こうあるべき」という固定観念を手放すことで、結婚へのハードルは実は意外と低くなることもあります。
統計では、2030年には男性の3人に1人、女性の4人に1人が生涯未婚者になると予測されていますが、これは決して悲観的な未来ではありません。多様な生き方が認められる社会になってきたという証拠でもあるのです。
婚活は、相手を探すだけでなく、自分自身の価値観と向き合う時間でもあります。「結婚しない」選択も「結婚する」選択も、どちらも尊重されるべきです。大切なのは、自分の意思で、自分らしい人生を選択することです。
もし、あなたが「結婚したい」と思っているなら、周りの声や世間一般の「常識」ではなく、あなた自身の想いを大切にしてください。JOYマリッジ.comでは、お一人おひとりの価値観を尊重しながら、その方に合った婚活をサポートしています。「こうでなければならない」ではなく、「あなたらしい結婚」を一緒に考えていきましょう。
出典:静岡の婚活・結婚相談所JOYマリッジ.com公式X
※この投稿は当相談所カウンセラーによる公式発信です。2025年11月13日現在、6.7万インプレッションを獲得しています。





