こんにちは。静岡の婚活・結婚相談所 JOYマリッジ.comの結婚カウンセラー 八木です。
婚活中の方とお話ししていると、「ありのままの自分を受け入れてほしい」「自分らしくいたい」というお声をよくいただきます。もちろん、その気持ちは大切ですし、尊重されるべきものです。ただ、その思いが強くなりすぎて、かえって婚活がうまくいかなくなっているケースも少なくありません。今日は、婚活における「自分らしさ」について、少し違った角度から考えてみたいと思います。
「自分らしさ」という名の頑なさ
カウンセラーとして活動していると、時折「自分らしさ」が「頑なさ」になってしまっている方に出会います。たとえば、プロフィール写真を撮影する際に「もう少しヘアスタイルを変えてみませんか」「服装の雰囲気を明るくしてみてはどうでしょう」とアドバイスをさせていただくと、「これが私のスタイルですから」「今まで通りでいきます」と拒否されることがあります。
ご自身のこだわりを持つことは決して悪いことではありません。けれど、婚活は新しい一歩を踏み出すための活動です。もし今までのやり方で理想のお相手と出会えていたなら、婚活をスタートする必要はなかったはずです。新しいチャレンジを避けて、今までと同じスタイルに固執することは、せっかくの出会いのチャンスを狭めてしまう可能性があります。
では、本当の意味での「自分らしさ」とは何でしょうか。私は、大切にしている価値観や信念を持ち続けることだと考えています。家族との絆を大事にしたいから近くに住みたいと思う気持ち、キャリアに対する情熱を理解してくれるパートナーがほしいという願い、夢中になれる趣味を応援し合える関係を築きたいという希望。こうした、あなたの根幹にある想いを大切にすることこそが「自分らしさ」なのではないでしょうか。つまり、譲れない価値観を守り抜くことが、真の意味での自分らしさだと思うのです。
変化を受け入れる勇気が未来を開く
一方で、「自分らしさ」を誤解している方の多くは、外見や習慣を変えることを「自分を偽ること」だと捉えてしまいます。髪型を変えること、ファッションの方向性を調整すること、婚活の場にふさわしい振る舞いを学ぶこと。これらを「本来の自分ではなくなる」と感じてしまうのです。
しかし、誰かのために自分を変えられることは、実は柔軟性と適応力の証です。そしてこの能力は、婚活に限らず人生全般において非常に重要な資質ではないでしょうか。もっと魅力的になれるかもしれない、相手に喜んでもらえるかもしれない。そう考えて前向きに変化を受け入れられる人は、人生そのものが豊かになっていきます。
現在のあなたの全てが「自分らしさ」で埋め尽くされているとしたら、それは成長の余地がない状態とも言えます。幼い頃のことを振り返ってみてください。あの頃は、まるでスポンジのように新しいことを吸収し、毎日成長していましたよね。変化を恐れず、新しいことに挑戦し続けることで、人は深みを増していきます。誰かのために変わることは、決してあなたらしさを失うことではありません。むしろ、あなたという人間の幅を広げ、奥行きを与えてくれるものなのです。
柔軟であることと自分を持つことは両立できる
お相手への思いやりとして婚活マナーをしっかり身につけること、相手の好みを意識して少し歩み寄ってみること。これらは決して否定されるべきものではありません。むしろ、良好な人間関係を築くうえで必要不可欠な姿勢です。大切なのは、核となる価値観は守りつつ、変えられる部分は柔軟に対応していくバランス感覚です。このバランスこそが、婚活を成功に導く秘訣だと言えるでしょう。
意固地になることと、自分を持つことは違います。どうか、その違いを理解してください。自分らしさを大切にしながらも、しなやかに変化を受け入れるスキルを磨いてほしいと思います。変わることを恐れず、新しい自分と出会う勇気を持ってください。きっとその先に、素晴らしいご縁が待っているはずです。
婚活は、自分自身と向き合い、さらに魅力を高めるための貴重な機会です。頑固にならず、柔軟に。そんな心構えで婚活に取り組んでいただければ、カウンセラーとしてこれほど嬉しいことはありません。